http://twitter.com/hirotamaki/status/8877005267

とtweetしているので補足的な意味合いを込めて記事を書くことに・・・

結論としては「リコール」という制度はとても重要であり「決して悪いことではない」といえます。しかし、残念ながら今回のトヨタの対応は不十分と言わなければならないです。もちろん「悪質な隠蔽工作」などは論外ですが、リコールは「より安全性を高める」措置として機能する事が本質です。事故により人命が失われる危険性が高い商品やサービスについては徹底した安全性の確認が必須です。

トヨタの技術者が「意図的に悪質な隠蔽をした」とは考えにくいので、結果として起きてしまったと言えるでしょう。その意味では現場で最高の仕事をしてきた方々にとってはとても辛い状況だと察します。専門家ではないので詳細は不明ですが、最近の自動車は「メカとして動く」というより「システムとして機能する」ようになっていることぐらいは想像がつきます。「メカ好きの男の子」だった(w)私でも、単純な機械なら分解したり組み立てたりしながら「経験的に不具合」を感じ取る事ぐらいはできます。しかし、膨大なコードを有するプログラムになると「不具合」は見つけにくくなるだけではなく、「全く異質の技術が必要」だということも想像に難くありません。今回のプリウスは特に最先端マシーンの部類でしょう?もしかしたら「誰もが見落とす範囲のエラー」だったのかも知れません。会見によれば(これが下手くそすぎるのですが)「感覚的な問題で大した事はない」と表現されていたかと思います。1秒にも満たない僅かな時間の「感覚」だから軽視し、メーカーとしてシステム制御するのではなく、「慣れればなんとかなるだろう」と言われた気になります。

自動車を運転するというのは、「複雑なシステム体系に支えられたマシーン」に「生身の人間が、その系の中に組み込まれ、主体的要素として振舞う」わけです。人間の身体の感覚は非常によくできたセンサーだらけなので「ちょっとした違和感」を感じ取ることができます(最近は感覚がにぶってる人が多く見受けられますが・・・)その意味では「空走してる感じを体験する」人もいる筈です。実際には制動距離なのどの点において「それほど不具合がなくても」、感覚としての「違和感」は「不安感」を生み出す原因になります。不安感を持ちながら運転するのはさすがに怖い、となれば、少なからずメーカには「お客様からのフィードバック」があったと思われます。ここで、トヨタにフィードバックを活かせる経営管理の体制が充分機能する様になっていれば「ハインリッヒの法則」ではないですが、もっと早くてを打てたのではないでしょうか?だからこそ、会見では「お客様の不安感を汲み取り、言い訳を表現しないで、理解をしてもらう説明」をした方が良かったのだと感じます。このあたりはトヨタの驕りなのか、巨大企業の複雑な組織構造の問題なのか、あるいは情報管理技術の問題なのか不明ですが、いずれにせよ後手にまわった感は否めません。

ついでに書いておくと、車のように「経験を集積して出来上がってきたマシーン」はリコールの繰り返しで「より快適で安全なマシーン」に進化するモノであり、テクノロジーのブレイクスルーを起こす観点からも「些細な事」を見落としてはならないでしょう。

これは、何もトヨタに限らず、企業であればどこでも当てはまります。「クレームこそ最大のチャンス」という格言を持ち出すまでもなく、些細な出来事やお客様の一言が経営を革新することは多く見受けられます。当然メーカーだけの話ではなく全ての企業に言えることです。「経営とは顧客の創造である」(P・F・ドラッカー)クレームとしての声が届くならまだしも「サイレントマジョリティー」と言われるお客様達は無言で去っていくことを忘れてはなりません。

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